今日5月23日は北但震災記念日でした。
今から90年前の5月23日に城崎温泉は大きな地震に襲われました。私の先祖も4名が亡くなり、温泉街は全て焼け野原となりました。
先日たちは震災からの復興に際し、まちを「元に戻す」ことを決め、木造の町並みを復活させました。そして、ただ単に元に戻すだけでなく、土地を無償で提供するなどまちづくりに対する協力を惜しまず、将来を見据えて道路や川を拡幅し、外湯や公共の建物には延焼を防ぐ役割を持たせるなど(防火区画/ところどころに鉄筋コンクリートの建物を建てた)、未曾有の大災害から一致団結して復興を遂げました。
今日は大震災から90年を記念して、当館から徒歩1分の所にある城崎国際アートセンターに於いて「城崎温泉まちづくりフォーラム 北但大震災90年 ~まちの未来を語る~」が盛大に開催されました。
女優の木野花さんの北但大震災を題材とした短編戯曲「Bridge」の朗読に始まり、ブック・ディレクターの幅允孝さんをコーディネーターに、北山創造研究所の北山孝雄さん、劇作家の平田オリザさん、そして井戸敏三兵庫県知事、中貝宗治豊岡市長をお迎えしてのパネルディスカッションはかなり聞き応えがありました。あっという間に過ぎてしまった感動的な2時間でした。
それにしても加齢現象なのでしょうか、最近涙腺がとても緩くなったように思います。
震災で亡くなった4名の先祖のことを想い、そしてこの素晴らしい城崎温泉を遺してくれた先人のことを想い、さらには昨日急逝された倉橋英太郎先生のことを想うと(倉橋先生は近年の城崎温泉の街づくりに大いに貢献され、さらには今年正月3日の大火のことも大変に心配されていました)、もう木野花さんの朗読の時点で涙腺崩壊でした。
今日のこの機会を作っていただいた関係各位、そして運営を支えられた若旦那の面々に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
本当に有り難うございました。