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2011.01.24|その他徒然に・・・

城崎温泉の合い言葉は「共存共栄」です。
温泉街には100軒近い旅館がありますが、どの旅館もお互いを尊重し、またお客様を旅館に囲い込まずに城崎温泉の街を歩いていただくことによって、まち全体でお客様をおもてなしするようなまちづくりに徹底して取り組んでいるのであります。 それは、城崎温泉を「一軒の旅館」に例えて、駅が玄関で、道路が廊下で、外湯が大浴場で、土産物屋が売店で、そして100軒ある旅館が客室で…、といった言い回しで表現されますが、とにかく住民みんなが城崎温泉に生かされ、そして自分をどのように生かしていけるかを常に考えてここで生活をしているのであります。
それらは私たちのように元々ここで生まれ育った者にはDNAとして潜在的に存在しているのでしょうが、実は城崎温泉の生まれではなくとも、それをよく理解し、溶け込み、さらには新しい力となって城崎温泉の活性化に大いに貢献しているケースも少なくないのであります。
今日の神戸新聞の朝刊に本住寺住職の水野伸昭さん(29)の記事が載っていました。
氏は城崎の生まれではなく、丹波市春日町のお寺の次男として生まれました。大学は仏教の世界とはほど遠い神戸大学工学部。それが縁あって見知らぬ城崎の本住寺に入り、先代住職の死去によって26歳で跡を継ぐことになるのです。今ではすっかり城崎温泉に溶け込む一方で、昨年10月から始まった「ゆめぱ」の運営事務局長も務められ、城崎温泉には無くてはならない存在となっています。
このような水野氏のケースはほんの一例で、城崎温泉には内外から多くの人材が集い育っています。その共通の認識は、やはり「共存共栄」。それはもちろん法的な規制ではありませんが、城崎温泉で生活する者全てが心に刻まなければならない先人の教えであり、それを仮りに破るものがあったとしたら、それはどんな理由があったとしても「悪」でしかないのであります。
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(神戸新聞 1月24日朝刊)