城崎温泉は、よく「まち全体でひとつの旅館」に例えられます。
駅が玄関で、道路は廊下で、外湯が大浴場で、土産物屋が売店で、そして100軒ある旅館が客室で…、といったような具合にです。
当館は旅館としてはまだまだ非力です。ですが、多くのお客様に評価をいただいているのは、城崎温泉という大旅館のひとつの客室に徹し、まちに同化し、共存しているからであると思っています。旅館の中だけでゆっくりされるのももちろんいいですが、やはり城崎温泉にお泊まりならば、必ず「まち」も一緒に楽しんでいただきたいと思っています。
さて、今日はGWの渋滞のピークということです。渋滞に巻き込まれてしまっては個人の力ではもうどうしようもありませんが、城崎温泉を、そして当館を楽しんでいただくには、やはり少し早めのご到着が必須。万が一ご到着が真っ暗な夜となってしまっては、満喫していただくことができず至極残念なことであります。特に連休ですので観光地を一泊ずつしながら移動されるお客様は多いのですが、あまり無理な行程では、例え城崎温泉に泊まっていただいたとしてもただの通過点でしかなく、それは「城崎温泉に行った」という帳面消しにはなっても、「城崎温泉を楽しんだ」ということではけっしてありません。できますれば行程はゆったり目にしていただいて、城崎温泉での滞在時間はできるだけ多くとっていただければ、こんなに嬉しいことはないと思うのであります。