キンモクセイの香りが漂い始め、ピンとした秋の冷気を感じる頃になると城崎温泉は祭りモードへと染まっていきます。
10月14日・15日は城崎温泉は秋祭りです。毎年、勇壮な檀尻(だんじり)が温泉街を走ります。城崎温泉の人々の多くにとっての秋祭りは、一年の中でおそらくは正月以上に大事な節目の日なのだと思っています。
けれどもその秋祭りが、コロナ禍の為に2年続けて中止することが決まっています。
さて、ここからは私が個人的に残念に思っている話です。あくまでも私見ですので、大目に見てやって下さい。
昨年の10月14日のことです。
確かに檀尻運行や渡御は行われませんが、コロナ禍に負けること無くとにかく無事に秋祭りの日を迎えることができたことは、私たちにとってはこの上ない幸せなことだと思っていました。私は氏子として四所神社(ししょじんじゃ)にお参りし、玄関に幕を張って秋祭りに対する祝意を表しました。
けれども、昨年温泉街で幕を張られたお家はほんの数軒だけでした。
理由はそれぞれにあることとは思いますが、喪に服して祭りが挙行されない訳ではありません。密回避の手段として運行しないだけなのだと私は理解しています。
昨年の秋祭りは私にはまちの雰囲気が意気消沈しとても白けた感じに映りたいへんに寂しく感じられました。
今年もまた、10月14日・15日がやって参ります。
私は今年も無事に秋祭りの日を迎えることができたことを喜び、感謝し、玄関に幕を張って秋祭りを祝うつもりです。
檀尻を運行しようがしまいが、秋祭りは秋祭り。お祝いの日なのだと私は思っています。