今年もまた、玄関のつつじが色鮮やかに咲き始めました。毎年繰り返されるこの時期のこの風景が当たり前に思えるのも、コロナ禍とは言え平和であるからこそ。今から97年前の今日。兵庫県北部地方を震源とした大規模地震が発生し、倒壊とその後の火災により城崎の街は全滅してしまったのです。多くの尊い命が奪われ、当家の先祖も4名が犠牲になっています。現在の城崎温泉はその大災難を乗り越えて築き上げられたもので、その時の先人の復興へのご苦労は今の我々には到底うかがい知ることができません。本当に感謝しかありません。それを思うと、歴史と伝統を繋ぎ新たに紡いでいくこと、家業を盛り立て後代を育てていくこと、は私たちに課せられた当然の使命であって、それは重荷と言うよりもむしろ勇気が湧き立つ先人が遺してくれたモノだと思うわけです。とにかく胸に刻んで、謙虚に日々頑張らなければなりません。