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進化するまち

2006.03.6|木屋町小路プロジェクト

この度、豊岡市の平成18年度予算案が発表されました。その中で城崎温泉に関連するものとして「木屋町小路整備事業費」なるものが計上されています。

はて「木屋町小路(きやまちこうじ)」とは?
城崎温泉の住民でもひょっとすると知らない名称なのかも分かりません。城崎温泉にお越しいただいたことのある方でしたら、新しくなった御所の湯の(道を挟んだ)前にある空き地をご存じないでしょうか?
ピンと来なければ最近では巨大なクリスマスツリーが飾ってあった場所、そして昨夏であれば三夜連続のイベント「ゆかたフェスタ2005/とことんゆかた主義!」をした場所のことであります(余計に分かりにくいですかネ)。

実はこの場所はちょっと訳ありでして、立地的には城崎温泉のど真ん中、まさに「へそ」というべきところなのに元々あったホテルが公売物件となってしまったのです。「まちづくりに関心のない人が買えばどうなってしまうものか」と危機感を持った商工会が、平成14年12月に(旧)城崎町に対して土地買収と施設整備を求める陳情書を出し、このことをきっかけとして、町が土地を取得、そして有効利用の為の基本計画策定を早稲田大学に委託して「木屋町小路整備事業」がスタートしたのでした。「木屋町小路」とはあくまでも仮称ですが、元々はかつてあったホテルの名称をして「向陽楼跡地」と呼んでいたのを、プロジェクトが進む過程において近くの「木屋町通り」になぞらえてこう呼んだことに由来しています。
これまで木屋町プロジェクトには多くの人と時間が費やされました。関わった皆さんのご尽力は、本当にたいへんなものであったことと思います。そして旧町から新市へと引き継がれ、予算計上され、この度ようやく具体案が発表されるに至ったのであります。

さて、概要はこうであります。
城崎町商工会が運営管理者となり、この小路に10~33平方メートル程度の店舗16軒とイベントスペースを設置します。そしてここでしか味わえない「オリジナリティーあふれた内容」を持った多種多様な、特にUターンやIターンの起業家にこれら店舗を開放し、成功すれば町内に点在する空き店舗を紹介するという方向性を持たせています。「小路」で生まれた新たなにぎわいを、温泉街全体に広げたいという算段なのであります。
この界隈は昨年来、新御所の湯の登場によって、既に新しいにぎわい(流れ)が創出されている地域です。新しいにぎわいがまた新たなにぎわいを呼ぶことは既に実証済みであり、いわゆる机上の定理といった絵に描いた餅に終わってしまう事業ではないのです。
城崎温泉では、これまでにも外部からの優秀な新規の出店希望者がありながら、職住一体だったが為に店舗の廃業が進み空き家が増えるといった悪循環が進んで参りました。こうした現状の打破に対しても期待をしているのであります。

完成は平成20年の夏(予定)。まだまだ時間はかかりますが、その完成が大いに待ち遠しいところであります。