城崎温泉は「一軒の旅館」によく例えられます。駅が玄関で、道路が廊下で、外湯が大浴場で、土産物屋が売店で、そして100軒ある旅館が客室で…。
これは決してマスコミ受けから申しているのではありません。実際に城崎温泉のまちづくりは「共存共栄」の合い言葉のもと、お客様を旅館に囲い込まずに城崎温泉の街を歩いていただくことを主眼において取り組んでいるのであります。
さて、9月5日に城崎温泉駅が100周年を迎えましたが、記念式典や文芸館での特別展だけではなく「何か遺る物を…」ということで、城崎温泉観光協会はJR城崎温泉駅に「暖簾(のれん)」を寄贈いたしました。城崎温泉という一軒の旅館に於いて、駅はまさしく玄関、そして顔であります。気持ちよくお客様をお迎えする為に、そしてたくさんのお客様にくぐっていただく為に、そんな思いがこの暖簾には込められています。
ちなみに暖簾のデザインは、この度の駅100周年祭のシンボルデザインで柳をあしらっています。また、その上の「城崎温泉駅」の文字は、作詞家のもず昌平先生によるもので、平成17年に「城崎駅」が「城崎温泉駅」に改称された際のものであります。