私も仕事柄、勉強のために日本各地の観光地には足繁く訪れるようにしております。だいたい1年間に3度程度はどこかに行くかな?
「できるだけ色々なところが見たい」と思いますので、そうそう同じ地域には複数回は行かないのですが、大分県の湯布院には何度となく行っているのであります。
湯布院はやはり素晴らしいです。行く度に教えられて帰って参ります。元々は湯布院の方々は城崎温泉に視察に来られ多くを勉強して帰られたと聞いていますが、今や湯布院の方が我々の先生なのであります。
その湯布院の風景の中で私が特に好きな風景は、磯崎新(いそざき・あらた)氏の設計した湯布院駅を背にして見る駅通りの風景であります。これがいつ見ても実にいいのです。
何に感動するのか? 何に心奪われるのか?
正面に見える由布岳は圧巻ではありますが、それが原因ではありません。駅通りの店々の連なりなのか? いやいやそれもそうではないのです。
実は後になって気がついたのですが、ここの通りには電柱が無いのです(電柱は地中に埋設されているのであります)。たかが電柱の有り無しだけのことであります。それでも電柱が無いだけで風景がこんなに違って見えるのか?! と感動したのでありました。
「なんと空が広いことか!」「なんと奥行きがあることか!」
さて、今、城崎温泉の駅通りには電柱がありません。やはり空が広く見えます。
城崎温泉にお越しの際には、できることならば(車の往来には呉々も注意して下さい)駅通りの道路のド真ん中に立って、通りの風景を眺めてみて下さい。
私はこの風景をたまらなく気に入っているのであります。
右の写真は、2年前に湯布院に行った際の駅通りの風景です。
電柱のない通りの正面に立つ由布岳が何とも言えない湯布院らしさを醸し出しています。