月日の経つのは本当に早いものです。11月6日にいよいよ松葉蟹漁が解禁となります。
「6日解禁」と言いましても、5日から6日に日付の変わる真夜中の12時の投網ですので、実質11月5日が始動日のようなものです。5日の21時から関係者が参加して出漁式が執り行われます。
さて、松葉蟹も年々価格が高騰してきていますので、今年は地元漁港の津居山(ついやま)の漁業関係者の方々と意見交換会を開催し親交と相互理解を深める取り組みをして参りました。
漁業は命がけの仕事です。特に蟹漁は冬の厳しい環境の中での操業となります。そんな状況に於いても、目先のことだけで無く、環境保全や資源確保にも配慮しながらの操業は立派のひと言、その取り組み姿勢は心からの尊敬に値します。
そもそも松葉蟹漁には厳しい国の取り決めがあります。
まずはご存じの漁期です。11月6日に始まって終漁は3月20日ですが、それはオス蟹のことで、メス蟹は1月10日ともっと短く、しかも津居山は自主規制により年内いっぱいとしています。漁獲できる蟹の大きさも実は決まっていて、さらには漁獲できる量(漁獲可能量)もTAC(Total Allowable Catch)と言って決められているのです。
このように過酷な天候、厳しい制限の上で漁師さんたちは命がけの仕事をしてくれているわけです。感謝しかありません。
しかしながら、残念なのはこのようなモラルをもって取り組んでいるのは日本だけとのこと。彼の国にはそんなモラルは無いと聞きました。漁法も日本の底曳き網に対して、刺し網を使って一網打尽に取り尽くし、しかも仕掛けを放っておくので環境に対しても容赦ないダメージを与えるそうです。とてもとても悲しい話です。
津居山の漁師さんたちをはじめとした日本の漁師の皆さんには、本当にご苦労なことですが、どうか安全操業を心掛けた上で、可能な範囲内での豊漁をお祈りするばかりであります。どうぞ何卒宜しくお願い申し上げます。