「ときわ別館って言うけど、本館は無いの?」と、随分とよくお尋ねいただきます。
答えは「もちろんございます」なんです。
場所は地蔵湯の隣です。
少し経緯をお話いたしますと、大正14年におこった大地震(北但大震災)で旅館(以後:常盤本館)は焼失し先祖も4名が亡くなりました。その後、昭和9年に常盤本館は再建され営業を続けましたが、昭和40年に現在の地で「ときわ別館」が営業を開始し、一時は両方の旅館共に営業していたものの常盤本館は昭和41年頃に営業を止めています。
その後、昭和45年頃に前部分3分の2は取り壊し、後ろ部分3分の1のみ建物を遺し、取り壊した前部分は整地して近隣の旅館さんに駐車場としてお貸しして今日に至っています。
温泉街の中心に位置しながらも約50年間も閑地として放置していたことに対して、常に後ろめたい気持ちを持っておりました。景観も台無しです。単なる収益物件としての土地建物活用ではなく、まちの将来によい影響が与えられるまちに貢献できる何か? をしたいと常に思っていましたが、智恵も体力もありませんので長年に渡って結局は放置せざるを得ない状況でした。
そんな曰く付きの土地ですが…
思えば、温泉まつり、ふるさと祭り、地蔵盆、ゆかたのファッションショー…etc. これまで数多くのイベントを開催した土地でもありました。そう考えると閑地のようで、それなりに世間様にお役に立っていたのかもしれませんが、ここ数年は駐車場の借り主さんに迷惑がかかるから…と、イベントでの使用をお断りして参りました。
そしてこの度、いよいよこの土地を有効に利用する計画がまとまり、その為に「これが最後…」ということで、4月23日に温泉まつりのステージイベントを盛大に開催していただきました。
目にも心にも焼き付けて、次なるプロジェクトに進んでいきたいと思います。
プロジェクトの詳細は後日改めてご報告申し上げます。