本日は早朝より雷を伴う激しい雨が降りました。一時的にはかなりな集中豪雨でしたが、川の増水もそれほど急激ではなく、「交通がマヒするような事態にはならないだろう」とさほど気にも留めていませんでした。もっともこの程度の雨で例えばJRが止まるようならば、観光を生業(なりわい)とする我々にとりましてはこれはかなり深刻な問題であります。
が、現実はそうではありませんでした。実際にJRが止まってしまったのです。水害ばかり気にしていましたが、なんと落雷によりJRがストップしてしまったのでした。JR内部もかなり混乱していましたので私共としましても正確な情報をなかなか把握することができず、よってお客様にも適切な対応をとることができなかった点、本当に申し訳なく思っております。
ところで、一昨年の10月に起きた台風23号による大災害以来、大雨や大雪などの気象情報発令にはほとほと頭を悩ませております。あの台風以来、これらの気象情報に対するお客様の反応は、総体的にはかなり過敏になったと感じております。「台風が発生した」というだけで、実際にはたいした影響が無くともキャンセルされるお客様が以前よりもかなり多くなりました。また、宿泊日を翌日に控えたという直近であっても、「行けない」ではなく「行かない」と言ってキャンセルされるお客様も見受けられるようになって参りました。ちょいと昔ではほとんど考えられないようなことであります。
ただし、これには台風23号のトラウマだけでは無い、別の理由が存在するとも考えられています。
以前は旅行会社経由の宿泊予約が、かなりの比率を占めていました。この場合、お客様は事前に旅行会社のカウンターで宿泊料金を支払わなければならないのでした(クーポン券を購入)。それが今はインターネット経由による予約が多くを占めるようになり、それにより事前の支払い義務は発生せず(事前に予約金をとる旅館もありますが)、ほとんどが宿泊した際に精算をする形態へと変わったのであります。以前は先払いしていた為に「どうしても泊まらなければならない」という気持ちがお客様にありましたが、今のインターネット経由の予約だと、そこまでの義務感を感じないお客様も当然いらっしゃるわけなのです。もちろん旅館としては、その為にスタッフを待機させ、客室を用意し、食事を作ってお客様をお待ちしているわけですからどうしても来ていただきたいわけで、そうそう易々と「行かない」と言われてしまうと商売が全く成り立たないのであります。
インターネット予約はこれから益々増える傾向にあります。旅館側からの立場とすれば(もちろん反対のお客様側からの立場も存在いたします)、このような直近キャンセルが増える傾向にあるということは、相当に深刻な大きな問題なのであります。