全国各地の多くの旅館仲間から、「自分の地域でもみんなの傘をしたいのだが…」との相談を実はよく受けます。けっして意地悪を言うつもりではないのですが「作るは易し、継続するは難し」と言って、それとなく「やめておいた方がいいヨ」と促すのです。
城崎温泉においても、当初初年度に作った1500本の傘はあっという間にその数が激減いたしました。住民や観光客への理解が浸透していないと、盗難や意識的な破壊があとを絶たないのです。継続して行くには、随時追加投入していく資金力が必要です。そして何よりも住民や観光客に理解してもらう過程が必要なのであります。
先日は傘集めを実施いたしました。
そして、昨夜(6月30日)は、傘の修理会です。みんなの傘は骨がしっかりしているので(その為にお金はかかっていますが)、かえって修理もしやすいのです。ひとつひとつ丁寧に専用の金具で修理をいたしました。詳しい修理方法はここをクリック。
お陰で143本中、136本の傘が見事復活をいたしました。
実は、私たちも住民や観光客の理解の浸透が感じられるからこそ、このような面倒な作業をすることができるのです。
形だけの真似はすぐにできるのでしょうが、ここまですることが城崎温泉のオリジナルなんだと思っております。