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蟹について諸々…

2015.01.19|食の話あれこれ

私共にとって「当たり前…」と思っていることでも、お客様にしてみればそうで無い場合もあったりいたします。長年旅館商売をやっていて、今までそんなことでトラブルが無かった為に今後もトラブルは無いだろうと油断していた節もあります。お客様の勘違いや思い違いであっても、それがトラブルやクレームになる場合だってあります。第一理由はどうであれ、お客様もHappyでないし、私共も同じくHappyであろう筈がありません。
…ということで、今回は蟹に関してのそういったお話しです。

蟹の調理法としては、茹で蟹、焼き蟹、蟹刺し、天麩羅、鍋…等々があります。その中で茹で蟹についてのトラブルなのですが、「冷めきっていた」「熱々が食べたかった」というお客様のご意見であります。
焼き蟹や天麩羅や鍋は熱々なのが美味しいと思いますが、こと「茹で蟹」だけは茹でた後に一度冷ますことによって身が締まり甘みや旨味が強く感じられます。わざわざ冷ましてからお客様に提供しているわけなんです。何卒ご理解をいただきたいと思っています。
また、蟹の甲羅に付いているプチプチした黒い粒ですが、実は「蟹ビルの卵」なんです。蟹ビルって、要は「蛭(ひる)=環形動物」なんです。「黒い粒が気持ち悪い」とのご意見。さらにはそれが「蛭の卵」という説明で二度ビックリされるわけなんです。蟹は脱皮しながら成長していくのですが、脱皮直後の蟹は身入りが悪くあまり質がいいとはいえません。蟹ビルの卵がたくさん付いているということは、実は脱皮から時間が経っている証拠であって“いい蟹”を見分けるひとつの根拠になるのです。
いろいろありますが、ご理解いただきますよう何卒宜しくお願い申し上げます。