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兵庫県による「セミナー&業界見学バスツアー」

2016.10.7|その他徒然に・・・

161004去る10月4日、兵庫県と城崎温泉旅館協同組合による「セミナー&業界見学バスツアー」が城崎温泉で実施されました。
このツアーはテレビをはじめ、新聞やネットニュースでも数多く取りあげられていましたのでご覧になられた方も多いと思いますが、「人手不足」という文字が目立っていたことに私としてはかなり違和感を覚えたのが正直なところです。
詳しい内容は、県内で就職を希望する旅館の仕事に興味のある女性を対象に、実際の旅館の現場を見ていただこうという試みで、バックヤードを含む館内見学や女将との座談会、質疑応答、寮の見学や実際のまかない食を食べていただくというとても中身の濃い体験ツアーでした。20歳代から60歳代までの26名の方が参加されましたが、実際には30名を超える募集があったようで、バスの定員の都合上割愛されたと聞いています。嬉しく思うと共に、せっかくの機会でしたのにとても残念に思っている次第です。
さて、理由はどうであれ「人手不足」という言葉はネガティブな印象しかありません。どんな業界であれ、どんな職業であれ、常に有能な人材を求めていることは企業体の常でありますから、人手不足とはちょっとニュアンスが違うと思っています。
城崎温泉の人口はたかだか4,000人程度です。その中に現在でも70軒以上の旅館があるわけですから、その従業員を近隣在住者だけで賄うことは物理的に無理であります。城崎温泉では元々遙か昔から圏外の人材が大事な戦力のひとつでありました。当館でも伝統的に圏外の人が寮に住み込み、我々と衣食を共にし、心から城崎温泉の住人となって長きに渡って勤め上げられる。そして、そのお陰で商売をやらせていただいて参りました。
近年は情報網の発達によって職業の選択肢が爆発的に増えた為に、「旅館で働く」ということがどちらかというと埋没してしまうようになりました。たいへんに魅力的で、好きな人にはたまらなく向いている職種でありながら、残念ながら知っていただく機会が減ってきたな、と思うのが実情であります。
したがって今回の体験ツアーは、働きたい人と働いてほしい現場との謂わばお見合いの場であったわけです。人手不足を補うというよりも、頭数を揃えるというよりも、人と職業との(ベスト)マッチングの機会づくりであったという方が適切だと私共は思っています。
ということで…、旅館の仕事に興味のある方、接客が好きな方、そして城崎温泉になにがしか魅力を感じる方、我々と一緒に働いてみませんか!
希望される方は、今すぐ最寄りのハローワークへ!!