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城崎温泉ロープウェイの歴史的価値にワクワク

2015.07.27|普段は表に出ない裏側の話

当館から徒歩約5分の所にある城崎温泉ロープウェイは、城崎町出身で関西電力初代社長を務めた太田垣士郎(おおたがき・しろう)氏の発案により建設されました。元々は自身が陣頭指揮を執った富山県の黒部第四ダム(黒四ダム)建設時の索道を転用しようとしたいきさつがあり(結局は新設)昭和38年5月に開業いたしました。
ちなみに黒四ダム建設を題材にした映画「黒部の太陽」は、 「三船(敏郎)プロダクション」と「石原(裕次郎)プロモ-ション」の共同製作で昭和43年に公開されましたが、生前の石原裕次郎さんが「こうした作品は劇場の大迫力画面・音声で見て欲しい」と言い残していたためにその後長年一般公開やビデオ化がなされず、「東日本大震災被災者の役にたちたい」との思いから2012年実に44年ぶりに全国100ヶ所で上映会が開催されたという曰く付きの映画であります。

さて、城崎温泉ロープウェイは開業50年以上の歴史を持つわけですが、この度訳あってその心臓部とも言える動力部分を見せていただく機会を得ました。もちろん一般には非公開の場所であります。
動力部やワイヤーは安全のために定期的に交換がなされ、今様にコンピューターなども導入されていますが、建屋や骨格自体の見た目は開業当時そのままであり、とても歴史を感じさせるモノでした。大きな歯車や太い太いワイヤーが動く様はなんだかカラクリ屋敷の中に入り込んだようで、特に男子には年齢に関係無くワクワクする場所であるように思いました。
こんな歴史的価値のある、そして魅力的な施設が塀で覆われて一般には隠されていることが、何とも残念という気がいたしました。「特別公開」などもされてみてはいいだろうに…(実は安全上色々なハードルがあるのでしょうが)と思いながら、私だけ良い体験をさせていただいたことにひとり満足感に浸りながら帰って来た次第です。