今回のリニューアル構想については、実は今年の1月の下旬頃には設計士の先生に相談をかけていました。
先生とは知り合って15年あまり、本格的に当館がお世話になったのは平成9年が最初で、それからの長い付き合いであります。先生の手による大がかりな工事は今回が3回目となりますので、設計図の表題は「ときわ別館 第三期 改修工事」となります。
最初に相談してから5ヶ月近くが経っているわけですが、私としては単に私が言ったままに図面を書かないところにこの先生の良さがあると思っています。つまりは、私の熱い思いに対して意見を言って応えてくれるわけです。時には反対もされますし、別の提案も示してもくれます。もちろん採算を考えた上での提案です。
幸いにも城崎温泉内にはありませんが、バブルの崩壊以後、全国でたくさんの旅館が倒産しています。ほとんどが過剰な投資が命取りになってのことですが、屋号は替わらずとも実は経営者が替わっている場合も多く、「老舗」と呼ばれる有名旅館でも知らないうちに家主が全くの別人になってしまっていることも少なくありません。ですから、当館としても自館の体力を考えながらの投資が大前提なのであって、最小限の投資で最大限の効果を生み出したいのが偽らざる気持ちなのであります。
ということで、度重なる打ち合わせの末にようやく設計図面が出来上がりました。
けれども現段階では、具体的なリニューアル内容を公式発表はできないのであります。
今、何をしているかと申しますと、工務店さんが予算内で図面通りのことをしてくれるかどうかを諮っているのであります。その答えが出るのはおおよそ今月の末。したがって、リニューアル構想を具体的にお知らせできるのは、7月初旬のことになります。
今現在の心境は、「まな板の上の鯉」なのでありました。
《追伸》
今回の工事は特殊な工法を使う部分工事が多い為、長期間の休館はせず、お客様にはご迷惑をお掛けしない範囲で営業と平行しながらのものとなります。