城崎温泉の人々は、みな祭り好きであります。
祭りには太鼓がつきもの。
そして、城崎で「太鼓」と言えば、もっぱら秋祭りの「だんじり太鼓」を示すのであります。これは絶対に譲れない人が多い、そんな風潮のこの土地において、「いやいや、こっちの太鼓も…」という新たな動きの太鼓集団があります。
“新たな動き”といっても、結成してからかれこれ10年以上。地道で継続的な活動と、卓越したバチさばきで完全にこの土地に根付いたのが、今日紹介する『城崎温泉湯けむり太鼓』なのであります。
元は平成9年のナホトカ号日本海重油流出事故の風評被害に当地があえいでいた最中、地域への活気注入とお客様へのPRを目的として若手旅館経営者を中心に結成されたのでしたが、その腕前は当初より素人の域を超え、10年経った今ではその技に円熟味が加わって参りました。
商売も太鼓も全て手抜き無しの完璧。
個人的には、私はそんな彼らをとても尊敬しているのであります。
音楽は時として人の心を動かし、感動を与えることがあります。和太鼓のリズムはまた独特で、心の底まで響き渡ります。
今ならば、そんな「城崎温泉湯けむり太鼓」の技に気軽に触れていただくことができます。只今開催中の「城崎温泉夏物語 夢ひろば」に於いて、湯けむり太鼓の演奏を聴いていただけます。期間中、合計4回の出演日のうち、昨晩が2回目でした。あと2回の出演日は、8月8日と22日。
ご都合が合えば、是非とも会場の四所神社に足をお運び下さいませ。