昔は「大掃除は年末にするもの」でありました。けれども年末というのは旅館にとってはかき入れ時でありまして、なにかと忙しいのであります。さらには松葉蟹漁の最盛期にあたり、なおさら大掃除などしている場合ではありません。
日々の清掃には気をつけているつもりでありますし、したがってまとまった大掃除は当館ではオフシーズンにするのが慣例となっております。
さて、実は年間を通してこの6月が一番暇。“暇”というと聞こえが悪いですが、「毎日平日も満室」ということはまずはありません。
ということで、気になる客室の障子替えや畳替えを順番にやっています。新しい糊(のり)の匂い、い草の香りは、実に清々しいものであります。